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M&A案件情報

賃貸不動産の評価

賃貸不動産の評価

賃貸不動産の評価にあたっては収益価格が重視されます。収益価格の査定方法として直接還元法及びDCF法が用いられます。

直接還元法及びDCF法

直接還元法・・・一期間の純収益を還元利回りによって還元する方法

純収益(賃貸収入等から運営費用等を控除した額)を還元利回りで割るとなぜ収益価格が求められるかというと、直接還元法による収益価格は下記の直接還元法の展開式に示す通り純収益の現在価値の総和であり、初項{A÷(1+ CR)}、公比{1÷(1+CR)}の無限等比数列であるため、無限等比数列の公式から上記の直接還元法の式が導けるのです。

直接還元法の展開式

DCF法・・・連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計する方法

分析期間を5年とした場合

両手法の違い

まずDCF法の復帰価格の式を見ると、直接還元法の式と同じく純収益を還元利回りで割って価格を求めています。つまり、直接還元法の純収益とDCF法による復帰価格の純収益4が等しく、直接還元法の還元利回りとDCF法の最終還元利回りが等しければ、復帰価格と直接還元法による価格は一致することとなります。

次に直接還元法の純収益とDCF法の1年目〜3年目の純収益1〜純収益3、割引率DRが直接還元法の純収益A、還元利回りCRと等しければ、DCF法による価格と直接還元法による価格は一致することがわかります。

 

ここでは詳細は示しませんが純収益や利回り等が変動する場合にその変動が同じ想定に基づいており、その変動がそれぞれの手法に適切に反映されているのであれば、両手法による結論は概ね一致します。DCF法は直接還元法の最初の数年間の変動を明示しているだけに過ぎません。

直接還元法とDCF法の比較表
  長所 短所

直接還元法

・ わかりやすい

・ 純収益の複雑な変動を反映しにくい
・ 投資家の総合収益率(=割引率)は通常の計算過程では明らかにならない

DCF法

・純収益の変動を反映しやすい
・ 将来の還元利回りの変動を最終還元利回りとして明確に反映できる
・ 割引率という形で投資家の総合収益率を反映できる

・ 想定が多く恣意性が介在しやすい
・ 将来の想定のために多くの資料が必要
・ 担保評価などで所有者の意思がわからない場合、評価上の想定と実態に乖離が生じる可能性が高くなる

以上のような両手法の違いを踏まえた上で案件に応じた手法を選択し、または併用することになります。

 

理論的には両手法による価格は一致するものであり、どちらの手法が優れているとは必ずしも言えませんが、不動産投資等で不動産を購入する場合はDCF法により将来のキャッシュフローの変動や転売価格をきっちりと想定するDCF法を重視することが多いようです。DCF法は、購入価格、保有期間のインカムゲインと想定転売価格から総合収益率を計算し、投資可否の判断に役立てることもできます。

 

一方、賃貸不動産は一般的に安定した純収益が継続するという特徴のある資産であり、根拠資料なしで大きな純収益の変動予測をすることは困難なため、担保評価等の場合は簡潔な直接還元法による収益価格のみの適用で十分であると考えられます。

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